
【記事内容】
曖昧な感情と一体となった風景
昨年のグループ展「recommend」で注目を浴びたひとりが張舒然。パステルカラーを駆使し、そこに繰り返される日々の中に潜む若さゆえの戸惑いや情熱を大胆なフォルムで描き出す。「景色でありながら、人である絵を描いている」と語る言葉通り、作品には他者との曖昧な関係性が表れている。確かに存在するが、形にできない感情や微妙な行き違いを内包した作品からは、温もりや不安、複雑さが滲みでている。私たちが日常の中で見過ごしてしまう感情の揺れを、目の前に広がる風景と渾然一体となった作品の数々を、ぜひ会場で見て欲しい。
【張舒然 略歴】
2001年 中国北京市生まれ
2024年 女子美術大学芸術学部アート・デザイン表現学科ヒーリング表現領域卒業
卒業制作展 ヒーリング表現領域賞 受賞
同年、女子美術大学芸術学部非常勤助手を務める
2025年 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程 絵画専攻油画領域在学
月刊美術主催「美術新人賞デビュー2025」入選
【個展】
2024年 「はじまりのはじまり」 gallery full⇔empty(東京/杉並区)
「とおい/ちかい」 ESPACE SHIMOKITAZAWA MONA(東京/世田谷区)
【グループ展】
2024年 女子美術大学卒業制作展
「recommend 2024 — One Step Beyond —」(シルクランド画廊)
2025年 荒井渚沙 + 張舒然 二人展 「暖景/Obscurus」gallery full⇔empty(東京/杉並区)