おかげさまでこの2月、シルクランド画廊は12周年を迎えます。今日までの歩みを支えてくださったお客様のおひとりおひとりに、厚く御礼を申し上げます。
昨年NHKで放送された朝の連続テレビ小説「花子とアン」。『赤毛のアン』の翻訳者をヒロインにしたこのドラマの最終回で、芸術の真髄をみごとに言い当てた台詞がありました。『赤毛のアン』出版記念祝賀会で、スピーチに立った編集長の言葉です。
「ありふれた日常を輝きにかえる言葉がちりばめられたこの小説は、まさに 非凡に通じる、洗練された平凡であります。必ず時代を超えて読みつがれる ベストセラーとなることでしょう」
奇抜さだけを追いかけるのではなく、身近な題材を、心が自然に引き寄せ られるような芸術として見せてくれる作品――この台詞は、私どもがこれま で紹介してきた作家と作品、そして今後も追求していくべき方向性を照らしだしてくれるような言葉でした。
お客様に感動を与える作品を数々生み出し、シルクランド画廊の骨格を築いてくれた作家たちに、これまでの素晴らしい仕事に対する感謝として、この言葉を捧げたいと思います。
干支を一巡して、シルクランド画廊はまた新たな一歩を踏み出します。
「非凡に通じる、洗練された平凡」、心に寄り添う「一期一絵」を、一人でも多くのお客様にお届けできますよう、今後も努める所存です。
いっそうのご愛顧を賜りますよう、スタッフ一同、心よりお願い申し上げます。
平成27年2月吉日
シルクランド画廊 顧 定珍