展覧会情報

exhibition

水 墨 玄 空 2016 展 | Sui boku gen ku 2016

会期:2016年11月20日(日)~12月3日(土) ※最終日は午後5時閉場

11/20(日)午後5時~ アーティスト・トーク&オープニング・レセプション

開廊時間:午前11時~午後7時30分(土日、祝祭日は午後6時30分閉廊)

「幽玄」、「無限」というキーワードと共にそのルーツを遡りつつ、また中国の歴史とともに語り継がれてきた水墨画が、今展ではいかにして小さな作品の中でも、その限られたサイズを超越する小宇宙の広がりを立ち上げていくことが可能か、そこに各自作品を練っていただくというテーマを掲げています。どうぞご期待下さい。

展覧会に寄せて 作家のメッセージ(2016年)

展覧会に寄せて 作家のメッセージ(2016年)
 展覧会の名でもある水墨玄空の「玄」と言う文字には、墨色、天の別名、微妙に深遠な理、心理的には微妙な道、はるか遠いこと。といった意味合いがある。まさに墨の素材で描くには、的を射た漢字である。この意味の持つ全てを、紙と墨と水で表現してきたのですが、描き手自身の心理的要素が、作品の目的を左右することは当然、対象物に身構え形態を取る。大気を感じ取り、ものの形態等々全ての要素が積み重なって初めて自分との対決が始まる。善し悪しの決着をつける。大変な重圧感でもある。
 今回は小画面での表現、滲む紙で制御出来ない紙で、今迄手掛けた大気の表情から、ストレートに鳥や植物を対象に、どう模索できるかチャレンジすることにしました。

中野 嘉之

なかの・よしゆき
1946年京都生まれ。84年“横の会”結成(~93年)。2005年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2006年第15回MOA岡田茂吉賞大賞受賞。現在、多摩美術大学日本画名誉教授。
 風景を写実的にとらえて描写する表現に関心を持たない私にとっては、一般的な審美性とややかけ離れたとしても、つねに山水表現の「表現」の在り方、内的生命力や精神性の方を重視してきました。
 長い歴史を持つ山水画には、表面的な風景からは目に見えない、内面の深層に潜む「山水精神」の存在があり、一つの「山水観念」までが形成されています。その観念の形成から「残山剩水」枯・寂・滲・淡という水墨美学の在り方を私なりに探求する「山水」表現を求めています。
(水墨美学:南宋衰退後の心理的な痕跡から誕生した水墨美学)
呉 一騏

ご・いっき
1956年中国上海生まれ。95、96年香港アジア国際芸術博覧会。98、99、00年「演繹空間・水墨藝術展」K美術館。09年 富山県水墨美術館・練馬区立美術館「水墨表現の現在地点2」。14年「山水」沼津市庄司美術館ほか。
 敦煌壁画研究の為、十数回余り莫高窟を訪ね、大和絵(唐絵)の原型とも言われ、岩絵の具で描かれた仏教壁画は、心に染み入るものを感じる。特に、そこに描かれた飛天の、優雅で、緩暢(心地よくて愉快、やすらかな気分)な姿を、いつの頃からか、水墨画で「再現」しようと思うようになった。
 そしてある日、ある紙、ある墨と出会い、墨で表現する楽しみを味わい始めることになる……
大竹 卓民

おおたけ・たくみん
1958年中国上海生まれ。93年武蔵野美術大学卒。96年筑波大学大学院修士課程修了。 95年春季創画展、創画展初入選。00年個展(茨城県五浦天心記念美術館)。現在、敦煌研究院美術研究所客席研究員、創画会会友。
― 墨色にふれて ―
 水の量や滲みの幅などにより墨のもつ色のふくらみに変化するさまと対峙しながら、自分自身の空気感として定着出来ればと思いながら制作しております。
今回は墨とガラス、墨と鉄など異素材との組み合わせの対比もあわせて発表します。
小松 謙一

こまつ・けんいち
1959年福島県いわき市生まれ。83年福島県美術展美術奨励賞受賞。97年神奈川県美術展特選。東京・福島にて個展多数。

お問い合わせ

contact

下記フォームに必要事項を入力後、
確認ボタンを押してください。

作家名
作品名
お名前必須
電話番号(半角)
メールアドレス(半角)必須
性別
お問い合わせ内容
個人情報の取り扱いについて
1.ご記入いただいた個人情報は、ご用件への対応及び確認のためのみに利用します。
2.また、この目的のためにご用件の記録を残すことがあります。
※IPアドレスを記録しております。いたずらや嫌がらせ等はご遠慮ください。